世界で唯一の食欲抑制剤「サノレックス」

コラム

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2018.10.31

肥満は万病の元です。糖尿病や高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群など命にかかわる病気にかかりやすくなってしまいます。ぽっちゃりタレントなどがテレビをにぎわせていますが、肥満は決してプラスイメージでは捉えられない状態なのです。そのような肥満を解消すべくダイエットを考えている人の味方になりうる薬があります。それが、ダイエット補助剤「サノレックス」です。

サノレックスとは

世界で唯一の食欲抑制剤

サノレックスは有効成分がマジンドールで、世界で唯一の食欲抑制剤となっています。1992年に日本でも厚生労働省が承認しており、以前はノバルティスファーマ社が製造していました。2014年12月以降は、富士フィルムファーマ社が製造販売を行っております。サノレックスは臨床試験の結果、約75％の方で効果を発揮することが分かり、個人差がありますが体重が多い人だと3ヶ月の服用で10kg以上痩せることもあるようです。

サノレックスの効果・効能

サノレックスの作用機序

痩せるためには、摂取カロリーが消費カロリーを下回らなければなりません。サノレックスは神経中枢に働きかけて食欲を抑制します。そうすると食欲が湧かないので自然と食べる量が減ります。つまり、普段の摂取カロリーよりも少なくて済むので痩せる、ということになります。

サノレックスを処方できる方

自由診療なので高度肥満でなくても処方できます

サノレックスを保険診療で処方する場合には、BMI35以上（170cmで101kg以上）の高度肥満の方に限ります。ただし、医師の処方による限りですが、自由診療で処方する場合には、BMI35以下であっても可能です。

サノレックスの副作用

医師の指示を守って服用しましょう

サノレックスは医師の指示通りに服用する限りでは、重篤な副作用はないとされています。報告されている主な副作用は、口渇感、便秘、胃部不快感、悪心・嘔吐、睡眠障害となっております。実際に口渇感と便秘は診察で見受けられます。便秘が気になるようでしたら、便秘薬の服用も可能です。食事量が減ると便の量が減るので自然と便秘になってしまうため、ある種効果発現のサインとも捉えられるでしょう。

サノレックスを服用する時の注意点

服用は慎重に

サノレックスは1日3錠まで服用できますが、1錠でも効果が感じられているのであれば増量はしません。服用タイミングは必ず昼食の30分前です。食欲を抑える薬なので、食前に飲むことで効果が得られます。1日3錠飲む場合には、朝と昼に分けて飲むのがいいでしょう。夕方以降の服用は、睡眠障害を起こす可能性があるので控えましょう。サノレックスは依存性があることが分かっており、連続服用する場合、最大3ヶ月までしか服用できません。そのため、安易な自己判断で3ヶ月以上の服用をしないように注意しましょう。

サノレックスの禁忌・服用できない方

以下の方は服用できません

以前、サノレックスに対しアレルギー症状が出た方、心障害、腎障害、膵障害、緑内障、肝障害、高血圧、脳血管障害のある方は服用できません。また、うつ病や統合失調症などの精神疾患をお持ちの方には処方できません。抑うつ傾向のある方、過去にうつ病などの精神障害を患ったことのある方には慎重に処方します。依存性がある薬なので、薬物やアルコール乱用歴がある方も服用できません。妊婦や小児にも処方できません。

サノレックスだけで痩せるのは理想だけど…

運動も取り入れるとなおいいでしょう

サノレックスは食欲を抑えてくれるので、「飲めば痩せる薬」と思われるかもしれません。しかし、食欲は抑えられても摂取カロリーが消費カロリーを上回っている限り、痩せることはできません。ダイエットは「食事制限」と「運動」があってこそ達成できるものです。ダイエットで結果を出したいのなら、運動も併せて行うのがおすすめです。ランニングやジョギングなどの適度な有酸素運動を取り入れることで、代謝もアップし、ストレス解消にもなります。基本のダイエットにプラスして、ダイエット補助剤であるサノレックスを服用してみてはいかがでしょうか？