アボダート

アボダート

アボダートは男性型脱毛症いわゆるAGAの治療薬です。元々は男性の前立腺肥大症の治療薬でしたが、AGAにも効果があるためAGA治療薬としてあらためて研究されてできた薬剤です。最初にグラクソスミスクライン社から発売されたのがアボダートです。ジェネリック医薬品ではありませんが、日本向けに承認されたものが現在国内で流通しているザガーロやアボルブで、有効成分デュタステリド含有の薬剤です。

アボダートの効果効能はザガーロ、アボルブ、アボダートすべて同じです。男性型脱毛症の治療薬とし日本皮膚科学会が行うよう強く勧めている薬剤はフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3種類です。

男性型脱毛症(AGA)は日本国内で1200万人以上が悩んでいる症状で成人の前頭部、頭頂部またはその両方が薄毛になることを指します。特に脱毛している毛が短く、色素が薄い、弱い、まだ育ち切らないものが多い場合AGAである可能性が高く、一度AGAになると急速に薄毛が進行するため早めのケアが必要です。脱毛してしまうのは毛髪の成長サイクルが乱れしっかり育っていなためです。アボダートはこのヘアサイクルを改善し脱毛を防ぐ薬剤です。

アボダートとは

アボダート(AVODART)はイギリスのグラクソスミスクライン社(Glaxosmithkleine)が製造・販売する日本向けのアボルブと同一の医薬品です。製造国はポーランドでEU版アボダートといわれることもあります。グラクソスミスクラインはアボダート、アボルブ、ザガーロという3種類のデュタステリド0.5mgを有効成分とする薬剤を製造・販売しています。どれも同じ効果・効能なのですがそれぞれ商品化された経緯や適応に違いがあるため商品名が違います。

アボダート:最初に英国で「アボダート」という名前で申請されヨーロッパで販売が開始されました。適応は前立腺肥大症となっています。日本では未承認。

アボルブ:日本のグラクソスミスクラインが2009年に日本で商品化するにあたり「アボルブ」と命名しています。適応症は前立腺肥大症です。日本で承認済み。

ザガーロ:2015年日本のグラクソスミスクラインが前立腺肥大症が適応だったものを男性型脱毛症を適応にして厚生労働省に認可が下りた際に名前が付けられたのが「ザガーロ」です。日本で承認済み。

このように薬剤の商品名が国によって変更になることは実はわりと一般的なのです。アボダート(AVODART)

デュタステリド

成分名:デュタステリド
用量:0.5mg
剤形:細長いカプセルタイプ
製造・販売:グラクソスミスクライン
製造国:ポーランド
適応症:前立腺肥大症

アボダートの効果・効能

アボダートには強力な5αリダクターゼ酵素阻害効果があります。この阻害効果によりAGAにより乱れた毛髪の成長サイクルが正常化します。薄毛の部位にはDHTという薄毛の原因となる物質が高濃度にみられます。このDHTが生成されると2~6年かけて毛髪が生えるサイクルが3か月~1年未満に短縮されてしまいまだ育ち切らないうちに髪の毛が脱毛してしまいます。

DHTはジヒドロテストステロンといい、精巣にあるテストステロンという男性ホルモンと毛根にある5αリダクターゼ酵素が反応することで生成され、DHTが生成されると薄毛は急速に進みます。アボダートは5αリダクターゼ酵素のⅠ型とⅡ型両方を抑えることでヘアサイクルを正常化させる薬剤です。

5αリダクターゼ酵素のⅠ型は側頭部、後頭部の皮脂腺に、Ⅱ型は前頭部、頭頂部の毛乳頭に存在しその両方を抑えることで頭部全体の抜け毛を抑える強力な脱毛抑制作用があります。

アボダートの適応症は前立腺肥大症です。前立腺は男性の精巣の近くにある器官で年齢とともに肥大し、尿が飛び散ってしまうなど生活に支障をきたす疾患です。アボダートをAGA治療に用いる場合は適応外使用となります。

アボダートなどのデュタステリド製剤を用いたAGA治療は年単位での継続が望ましいとされています。これはヘアサイクルが改善され目に見えるくらい髪の毛が成長するまで時間がかかるからです。最初の半年くらいで効果を実感し始め、1年くらいで目に見える改善効果があらわれてきます。まず、抜け毛が減り、髪の毛にハリやコシが現れ始めたら効果がでている証拠です。その後毛乳頭が活性化することで毛根がしっかり育ち始めおよそ半年くらいで産毛が確認できるようになります。1年ほど使用していると産毛だった毛が成長しはじめされに脱毛しにくくなり見かけ上薄毛が改善されていきます。アボダートの効果は脱毛抑制が主で発毛効果はほとんどありません。発毛効果を期待する場合ミノキシジルの使用が必須となります。

アボダートの飲み方・服用方法

アボダートの飲み方は1回1錠を毎日 水で服用します。飲み忘れても次の日に2錠服用することはせず、1日1錠にしましょう。

アボダートの副作用

アボダートの副作用

アボダートには副作用があります。男性ホルモンを強力に抑制するため、男性性機能に関する勃起不全、性欲減退、精子減少などが約10%ほどの確率でみられます。その他にも頭痛、発赤、アレルギー反応などの副作用が報告されています。

アボダートの使用は医師と相談して用量、用法、副作用についてしっかり理解したうえで慎重に使用したほうがいいでしょう。また、初期脱毛といってヘアサイクルで抜けるはずだった古い毛が新しい毛によって服用1か月くらいで大量に抜けることがあります。これは薬剤が効いている証拠ですので過度に気にすることなく継続使用することで新しい毛がしっかり育つようになります。

アボダートの通販・個人輸入について

アボダートはEU圏の薬剤のためヨーロッパに直接行き購入するか、個人輸入代行で販売されている薬剤の購入の2つしか選択肢はありません。アボダート通販とインターネットで検索すると多くの個人輸入代行業者が出てきます。2chや口コミで人気があったり、評判が良くても個人輸入でアボダートを購入すると有効成分が配合されていない薬剤が届く可能性もあります。インターネットでの個人輸入に関しては法で認められているものの、偽薬、粗悪品、命に係わる重大な事故も報告されていて取り締まりも今後厳しくなっていくでしょう。安易な個人輸入はご自身の健康を害する行為です。

デュタステリド(ザガーロ・アボルブ)によるAGA治療はAGA専門クリニックへ

デュタステリド製剤を購入する場合は医療機関(病院やクリニック)、特にユナイテッドクリニックのようなAGA専門クリニックでの処方を受けた方が安心、安全です。AGA専門の医師の診察によりあなたの薄毛に応じた適切な治療を行うことができます。医師の診察を受け、用量・用法を守って慎重に治療することをお勧めいたします。

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