フィナロはインタス社という製薬メーカーが販売するAGA治療薬です。MSD社(旧万有製薬)が販売するプロペシアの成分である「フィナステリド」を主成分としています。そのため、フィナロの効果や副作用、飲み方・服用方法は国産正規品のプロペシアと同じで時間に関係なく服用できます。プロぺシアとフィナロを比較してみるとコーティング剤、メーカーが違うこと、価格(値段)がフィナロのほうが安いといったことが違いでしょう。国内ではプロペシアや日本製プロペシアジェネリックのフィナステリド「ファイザー」、沢井製薬(サワイ)、クラシエ、東和薬品(トーワ)などの種類があります。フィナロが効かないときはミノキシジルタブレットの併用やザガーロ・アボルブ(デュタステリド)への切り替えがおすすめです。
フィナロは海外で発売されているAGA治療薬ですので、添付文書・インタビューフォームなどはありません。日本からは通販や個人輸入で入手することができます。フィナロの購入は価格(値段)が安いため通販・個人輸入で販売数が多く、AGA治療されている方のネット(ブログや2ch、レビュー等)での体験・体験談(体験記)などの評価・評判はいいようです。AGA治療は継続した治療が必要であるため、激安・格安・最安(最安値)のものがコストを抑えられていいかもしれません。しかしフィナロの通販・個人輸入は偽物が多いため安全性が疑問視されており、厚生労働省は安全・安心な日本の病院やクリニックなどの医療機関での処方をおすすめしています。
国内のフィナステリド処方は保険診療でなく自由診療での処方となります。そのためクリニック毎に処方価格が違います。比較されるといいでしょう。ユナイテッドクリニックでは診察の後、即日、院内でフィナステリドを処方しています。処方箋不要で近くの薬局にフィナステリドの処方をもらう手間やプライバシーが守られます。ユナイテッドクリニックには東京・埼玉・神奈川だけでなく大阪、名古屋、神戸、福岡などから多くの方が来院されています。
*当院ではフィナステリド1mg錠 28日分・140日分の処方をしております。
フィナロを製造販売するインタス ファーマシューテカルズ社は後発医薬品(ジェネリック)の製薬メーカーです。日本で抗潰瘍薬のネキシウム、脂質異常症薬のクレストールなどを販売する英・スェーデン大手のアストラゼネカと提携しており、抗がん剤などを世界中に販売しています。またアメリカやオーストラリアのメーカーとも提携し世界中でジェネリック医薬品を販売しています。AGA治療領域ではフィナロのほかにミノキシジルタブレット(ミノタブ)のロニタブ(Lonitab)やミノキシジルとフィナステリドの外用剤であるモールエフ(Morr-f 5% Solution)、ザガーロ・アボルブと同成分のデュタステリドのベルトライド(Veltride 0.5mg)などの製造販売をしています。
薬剤名:フィナロ(Finaro)1mg錠
成分:フィナステリド(Finastelide)
製造販売メーカー:インタス ファーマシューテカルズ社(Intas Phamaceuticals Ltd)
分類:Ⅱ型5α還元酵素阻害薬
適応症:男性型脱毛症(AGA)の進行遅延
フィナロはⅡ型5α還元酵素阻害薬に分類され、AGAの進行を遅延させる効果があります。薄毛(AGA)の原因は男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)が原因物質であると言われています。DHTは男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素により変換されてDHTが産生されます。毛髪にはヘアサイクルという周期があり、通常は6~7年間で生え変わっています。ヘアサイクルは退行期・成長期・休止期に分けられます。薄毛(AGA)が進行している頭皮には通常よりも多くのDHTが確認されています。DHTは毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結合すると成長期にある毛髪へ休止期・退行期に移行する信号を発します。そのためヘアサイクルが短縮し通常6~7年のサイクルが1年未満となり、太く、長く成長する前に抜けてしまいます。これが薄毛(AGA)の主な原因ですが、フィナロはⅡ型5α還元酵素を阻害することでDHT産生を抑制し、薄毛(AGA)の進行を抑制します。
*薄毛のメカニズム MSD社 AGA newsより
一般的にフィナロの発毛効果・育毛効果が安定してくるのは服用開始して約6か月かかります。そのため、服用開始して6か月後に効果判定を行います。1年間の継続治療をおこなうことでフィナロ(フィナステリド)服用による発毛・育毛効果は98%の方に見られています。20歳以上から50歳以下の基礎疾患のない男性のAGAの方がフィナロを1年服用することで改善が59%、現状維持が40%、フィナロを2年服用することで改善が68%、現状維持が31%、フィナロを3年服用することで改善が78%、現状維持が20%と高い発毛効果が認められており、多くの方がフィナロの長期継続服用で現状維持~軽度改善の効果が期待できます。著名改善の比率は高くなく、頭頂部で6%、前頭部で2%という結果が報告されています。
フィナロ治療期間 | 改善 | 現状維持 |
---|---|---|
1年 | 59% | 40% |
2年 | 68% | 31% |
3年 | 78% | 20% |
フィナロの5年間服用による効果は現状維持~軽度改善が約90%で、フィナロを5年の長期間服用した場合、8%の方に薄毛(AGA)が進行します。このことからフィナロは服用開始3年間は98%の方にしっかりとした薄毛(AGA)に進行遅延効果があり、5年でも90%と高い確率で薄毛(AGA)を抑制させることがわかります。また8%の方でAGAが進行していますがフィナロに耐性ができたわけはありません。
フィナロは1日1回1mg錠を服用します。フィナロは食事の影響を受けませんので、食事に関係なく服用してください。海外ではMSD社からプロスカーとしてフィナステリド5mgの薬剤が認可されていますが、前立腺肥大症としての用量です。フィナロは1mg以上服用してもあまり発毛・育毛効果に違いがないことが臨床試験で判明していますので、フィナロ単剤での発毛効果に満足できない場合はミノキシジルタブレットなど他剤併用やザガーロ・アボルブ(デュタステリド)への切り替えを医師とご相談ください。また飲み忘れはフィナロ本来の発毛効果が期待できなくなりますので飲み忘れしないようご注意ください。
AGAに対する悩みや医療機関でのAGAに対する意識についてインターネットによるアンケート調査を行ったところ、770人中366人が髪の毛の本数が増えることを期待しています。フィナロが効かない場合やフィナロの効果に満足できない場合はザガーロ・アボルブなどデュタステリドに切り替えるか、作用機序の違うミノキシジルタブレット(ミノタブ)やロゲイン(リアップx5)などミノキシジルローションを併用するとより髪の毛の本数が増えることが期待されます。
*AGA情報サイト「プロペシア専科」より
長期服用で効果がなくなった方は、フィナロに耐性ができたというわけではありません。フィナロが効かない場合の手段としていくつかの方法があります。一つはザガーロ・アボルブ(デュタステリド)への切り替えです。海外ではAGA治療薬アボダートとして販売されていましたが、元々国内では前立腺肥大症薬アボルブとしてのみ認可されていました。しかし2016年にAGA治療薬ザガーロとして認可されています。ユナイテッドクリニックはザガーロを日本で最初に紹介したクリニックとして知られています。デュタステリドはフィナロ同様5α還元酵素阻害薬に分類されます。これらを比較すると違いは、フィナロはⅡ型のみを抑制するのに対し、ザガーロ・アボルブ(デュタステリド)はⅠ型、Ⅱ型の両方を阻害するためDHT産生を抑制する効果が高く、フィナロよりも高い発毛効果を有します。
ザガーロ・アボルブはフィナロの薬1.6~1.7倍高い発毛効果があり、実際に海外の臨床試験ではフィナロからザガーロ・アボルブ(デュタステリド)への切り替えで約77%の方に発毛・育毛効果が見られています。
ミノキシジルタブレットは元々、血管を拡張することで血圧を下げる降圧剤として開発されました。ミノキシジル外用剤は「リアップx5」「ロゲイン」等が有名です。ミノキシジルの錠剤、ミノキシジルタブレットは日本では未承認ながら、頭皮の血流を改善することで最も高い発毛・育毛効果があり、AGA専門クリニックでは必須のAGA治療薬です。またDHT産生を抑制して効果を発揮するフィナロとは作用機序が違うため、フィナロとミノキシジルの併用は非常に高い発毛効果が期待できます。また、2010年に日本皮膚科学会が発表した「男性型脱毛症の診療ガイドライン」でもミノキシジル外用剤とフィナロの単剤、併用療法を標準的な治療としていますし、ミノキシジル外用剤とミノキシジルタブレットの併用も可能です。フィナロ単独での発毛効果に満足できない場合、ミノキシジルタブレットやミノキシジル外用剤の併用でより高い発毛が期待されます。
フィナロは副作用が少なく、比較的安全な、安全性の高い医薬品で危険性はありません。頻度としては全体で4%ほどでEDや性欲減退を起こすことが知られていますが、偽薬(プラセボ)を服用した症例でも同程度見られており、有意差はありません。稀に強い肝炎を起こす可能性があり、倦怠感などが出現した場合は医療機関を受診して血液検査を受けるようにしましょう。
AGA治療薬を服用しはじめた初期に一時的に抜け毛が増える時期があり、一般的に初期脱毛と呼ばれています。初期脱毛は一時的な脱毛ですので心配する必要はありません。またフィナロは一般的に初期脱毛を起こさないと言われています。但し脱毛が2~3か月を超えても持続する場合AGAではない脱毛症を起こしている可能性がありますので、医師の診察を受けるようにしましょう。
フィナロの発毛効果は男性に限定されています。またフィナロは未成年には適応がありません。そのため成人男性のAGA(男性型脱毛症)の進行を遅延させることを目的として服用します。円形脱毛症やびまん性脱毛など他の脱毛症には効果がありませんのでご注意ください。また未成人のAGA治療には塩化カルプロニウム液のアロビックス(フロジン)が用いられます。
フィナロは前立腺癌の腫瘍マーカーであるPSAを1/2に低下させます。そのためPSAを測定する際には医師にフィナロを服用していることを必ずお伝えください。前立腺癌が見落とされる可能性があります。
フィナロは女性のAGA治療に効果がないことが判明しています。また妊娠初期にフィナロに暴露されると男性胎児の外性器の発育に影響がある可能性が否定されていません。またフィナロの経皮吸収の程度が不明であるため、女性はフィナロに触れたり、飲んだりしないようにしましょう。世界中で実際に男性胎児の外性器の影響を及ぼした症例は報告されていませんので過度な心配は不要です。また子供の成長に悪影響を及ぼす恐れがあるため、子供にも触れさせないようにしてください。同様の理由で献血の際にはフィナロを1か月休薬の後献血を行ってください。血液中にフィナロの成分フィナステリドが存在すると女性や子供に輸血された際に悪影響を及ぼす可能性が否定できません。
合成着色料のキノリンイエローはある時、発がん性があるのではないかと噂されました。そのためシプラ社(Cipla)の販売するフィナステリドのフィンペシアに発がん性があるのではないかとネット、口コミ、2ch、レビューなどで書かれていましたが、実際には発がん性は認められていませんのでご安心ください。フィナロにはもともとキノリンイエローは使用されていません。またシプラ社はこの噂のためかフィンペシアをキノリンイエローフリーにしています。同じシプラ社のエフぺシアもやはりキノリンイエローは使用されていません。
すでに日本国内でも多くのプロペシアジェネリックがあります。国内プロペシアジェネリックのフィナステリドの国産の正規品もファイザー、沢井製薬(サワイ)、クラシエ、東和薬品(トーワ)などありますがフィナロなど海外正規品のプロペシアジェネリックが価格(値段)が安く、人気があり口コミ、2ch、ブログ、レビューなどの評価・評判も良好です。海外の通販や個人輸入は偽物が多く存在し、それらは健康を害する可能性があり、厚生労働省も注意喚起を行っています。偽物に十分ご注意ください。格安・激安・最安(最安値)かもしれませんが健康を害しては意味がありません。
プロペシアの日本での特許権は満了を迎えており、フィナステリドの国産の正規品も多くあります。ファイザー、沢井製薬(サワイ)、クラシエ、東和薬品(トーワ)などのプロペシアジェネリックは医療機関での処方が必要です。また厚生労働省は日本国内での医療機関での処方を推奨しています。海外医薬品についても日本のクリニックや病院などの医療機関は医師専用の流通があり、厚生労働省の出先機関である各地方厚生局から薬監証明を取得し、海外正規品の医薬品を取り扱うことができます。
ユナイテッドクリニックではプロペシアジェネリックを診察の後、院内ですぐ処方しており、処方箋不要で院外の薬局でプロペシアジェネリックを受け取る必要がなく、他人の目に触れることを減らし、プライバシーに配慮しています。また診察時間を短縮できるよう配慮しています。フィナロなどAGA治療薬は通販・個人輸入での購入よりもAGA専門クリニックでの処方をおすすめいたします。