タダシップ

タダシップ

日本国内で承認・認可されているED治療薬はバイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、そしてシアリス(タダラフィル)の3剤のみです。海外には他にもステンドラ(アバナフィル)やザイデナ(ウデナフィル)、ヘレバ(ロデナフィル)、エムヴィクス(ミロデナフィル)など様々なED治療薬があるのですが、今のところこれらのED治療薬が日本国内で承認・認可される兆しはありません。

そのため、それらを服用しようとすると医療機関(病院・クリニック)での処方か、個人輸入代行やネット通販などで購入する必要があります。これらのネット販売や個人輸入代行は「激安」や「最安」という文句を使うだけあってかなり安く、安価に薬を入手することが出来ます。ただ、そういったネットを経由して購入する薬の約6割が偽物であったという調査結果もあり、かなりのリスクがあります。もちろんネット通販全てを否定するわけではありませんが、医薬品の処方は必ず医療機関を通して購入するようにしましょう。ユナイテッドクリニックは東京都内を中心に、名古屋・大阪・神戸・福岡などからもご来院頂いております。

タダシップとは

タダシップ20mg錠の画像

*タダシップ20mg錠の画像

シアリスのジェネリック医薬品でありシプラ社が製造・販売を手掛けています。このシプラ社は、1935年に創業された海外に拠点を構える大手かつ老舗の製薬会社で、主にジェネリック医薬品を取り扱っています。プロペシアのジェネリックにあたるフィンペシアも作っている大手企業です。その大手企業によって作られたタダシップはネットの口コミ(2chやブログ)でも頻繁に登場しており、中には、悪質な業者から偽物を販売されたため効果がなかったや、騙された等の意見もありましたが評判はおおむね良いとされています。当然、タダシップは製造国の生物学的同等試験を受けて国からもシアリスと同等の成分・効果を発揮することが認められた上で製造・販売をしているので、偽物でない限りはシアリスと同等の効果を発揮することが出来ます。シアリスには5mgの規格がありますがタダシップは10mg錠と20mg錠の規格が販売されており一般的に20mg錠を服用・使用される方が多いです。

シアリスジェネリックとは

タダラフィル

シアリスはまだ、特許期間が残っているため、国内ではジェネリック医薬品を作ることは出来ませんが、早ければ2015~2016年にも承認されると言われています。また海外ではすでに多くのシアリスジェネリックが販売されています。バイアグラで有名なファイザー社も「タダリフト」というシアリスのジェネリック医薬品を製造・販売しています。シアリスジェネリックは研究開発費などの費用が掛からないのでシアリスと比較して安い価格で処方されます。今後、日本でもシアリスジェネリックはシアリスの60~70%程度の価格で販売されることが予想されます。

シアリスジェネリックの主成分

タダラフィルの構造式

*タダラフィルの構造式

一般名 タダラフィル
一般名(欧名) Tadalafil
化学名 (6R,12aR)-6-(1,3-Benzodioxol-5-yl)-2-methyl-2,3,6,7,12,12a-hexahydropyrazino[1′,2′:1,6]pyrido[3,4-b]indole-1,4-dione
分子式 C22H19N3O4
分子量 389.40
性状 白色の粉末である。
ジメチルスルホキシドに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
分配係数 2.89(1-オクタノール/水系)

タダシップの効果

タダシップは、バイアグラやレビトラと同じように、ペニスの海綿体への血液流入を支援する効果を持つPDE-5阻害剤に分類される薬剤です。短時間・即効型のバイアグラやレビトラとは全く違うコンセプトの薬で長時間・持続型の薬剤です。効果時間は20mgで最大36時間あります。この36時間という持続時間の長さの理由は、薬剤の組織がブロック状の構造になっているために分解されにくく、ゆっくりとなだらかに効果が表れていくためです。長時間作用するため、欧米では「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。また、タダラフィルには血管を若返らせる効果があると言われており、事実、近年の研究により血管内の細胞を保護する作用があることが分かっています。タダシップの効果や副作用はシアリスと同等ですのでシアリスの添付文書やインタビューフォームなどを参考にしていただけるといいでしょう。

タダシップの副作用

シアリスの添付文書からの抜粋になりますが、国内用量反応試験においてシアリス5mg?20mg群に割り付けられた総症例257例中70例(27.2%)で副作用が認められています。主な副作用は頭痛29例(11.3%)、潮紅13例(5.1%)、ほてり9例(3.5%)、消化不良6例(2.3%)等であり、他のED治療薬に比べると少ないことが分かります。また、外国で実施されたプラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(13試験)において、本剤2.5mg?20mg群に割り付けられた総症例2047例中599例(29.3%)に副作用が認められています。主な副作用は頭痛258例(12.6%)、消化不良139例(6.8%)、背部痛63例(3.1%)、筋痛57例(2.8%)、潮紅51例(2.5%)、鼻閉35例(1.7%)、四肢痛34例(1.7%)等であり、重篤な副作用は認められていません。

タダシップの服用方法

通常、成人には1日1回タダラフィルとして10mg~20mgを性行為の約1時間~4時間前に経口で服用してください。ただし、軽度又は中等度の肝障害のある方は10mgを超えての服用は出来ません。いずれの場合も1日の投与は1回とし、投与間隔は24時間以上空けてください。
中等度又は重度の腎障害のある方は、5mgから開始し、投与間隔は24時間以上としてください。なお、中等度の腎障害のある患者では最高用量は10mgを超えないようにせねばならず、10mgを投与する場合には投与間隔を48時間以上にしなければなりません。重度の腎障害のある方は5mgを超えないようにしなければなりません。

タダシップの服用注意点

タダシップを使用する上で注意しなくてはならないことがありますので、ご紹介しておきます。

①陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある方は性行為が困難であり痛みを伴う可能性があるので服用に注意が必要です。

②鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等をお持ちの方は、ED治療薬を服用する事で持続勃起症になる可能性があります。また上記で挙げたのは一例であり他にも持続勃起症の素因となり得る疾患はありますので、医師の診察の元使用するようにしましょう。

③PDE5阻害剤又は他の勃起不全治療剤を投与中の方でこれらの薬剤との併用使用の経験がない方は必ず医師に相談した上で併用できるかの判断を行ってください

④出血性疾患又は消化性潰瘍のある方は、in vitro試験でニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められています。また、出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していないため、服用できない可能性があります。

⑤高齢者(65歳以上)の方は一般的に生理機能が低下しているため服用する場合は、必ず医師に相談してください。

⑥α遮断剤を投与中の方は注意が必要です。同じα遮断剤に分類されている薬剤であっても、本剤との併用による血圧に対する影響の程度は異なりますが、ドキサゾシンは本剤と併用することにより、血圧下降を引き起こす可能性があります。また、α遮断剤との併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告もあります。

⑦チトクロームP450 3A4(CYP3A4)を強く阻害する薬剤を投与中の方は本剤の血漿中濃度が上昇することが認められているので、低用量(5mg)から開始し、投与間隔を十分にあける必要があります。10mgを投与する場合は投与間隔を48時間以上空けるなど慎重に投与する必要があります。なお、投与量は10mgを超えないようにしなければいけません。

その他にも、重要な基本的注意事項として、

①投与に際しては、勃起不全及びその基礎疾患の診断のため、既往歴の調査や諸検査を行い、客観的な診断に基づき臨床上治療が必要とされる方に限定する。

②性行為は心臓へのリスクを伴い、また、重度勃起不全患者においては心血管系イベントの危険因子を有する割合が高いと考えられるため、勃起不全の治療を開始する前に心血管系の状態に注意をはらうこと。

③コントロールが十分でない高血圧患者においては、本剤の血管拡張作用により血圧下降を生じる可能性があるので注意すること。

④4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が海外にてごくまれに報告されています。持続勃起に対する処置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損なうことがあるので、勃起が4時間以上持続する症状がみられた場合、直ちに医師の診断を受けるようにしましょう。

⑤タダシップは催淫剤又は性欲増進剤ではないので、性的興奮がない限り勃起することはありえません。

⑥タダシップ投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合には、服用を中止し、速やかに眼科専門医の診察を受けるようにしましょう。

⑦臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には服用を控えましょう。

などが挙げられます。

タダシップが効かない

タダシップを購入しても効果が得られないという方がいらっしゃいます。ただしこれはタダシップに効果がないというわけではありません。タダラフィルの服用4回目までは効果が見られる方が増えることが報告されていますのでもう数回は服用して試してみましょう。またタダシップの偽物を服用したために、効果が得られなかった可能性も考えられます。タダシップは海外のジェネリック医薬品であるため、医療機関での処方か個人輸入やネット通販などで購入する必要があります。個人輸入代行で入手できる医薬品の6割は偽物であり、そういったトラブルが後を絶ちません。医薬品の購入は、医療機関で行いましょう。

タダシップの過量摂取に関して

外国において、健康成人にタダラフィルを500mgまで単回投与した場合の副作用は、20mg以下の用量で認められた副作用の種類(頭痛、背部痛、消化不良、潮紅、筋痛等)と同様でした。このことにより、過量摂取しても直ちに身体に問題はないと思われますが、用法用量を必ずお守りください。また、過量投与の際の特異的な薬物療法はありませんので、適切な対症療法を行う必要があります。なお、腎透析によりクリアランスは促進されませんのでご注意ください。

タダシップの姉妹品「エレクタリス」

エレクタリス(erectalis)はタダシップと同じく有効成分としてタダラフィルを20mg含有するシアリスのジェネリック医薬品で、発売元がタダシップと同じくシプラ社で箱やシートのデザインは違いますが、錠剤はタダシップとほぼ一緒であるためタダシップの姉妹品と言える薬剤です。エレクタリスには20mg錠しかないのですが、それ以外はタダシップとの違いがなく、なぜシプラ社が別枠で販売しているかは不明です。

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