AGA治療薬プロペシア詳細 | |||
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薬剤名 | プロペシア | ||
製薬会社 | MSD社 | ||
有効成分 | フィナステリド | ||
薬剤画像 | |||
用量 | 0.2mg・1mg | ||
主な効果 | AGA治療(薄毛対策) | ||
主な副作用 | 性欲減退・勃起不全 | ||
薬剤の特徴 | 5年継続服用で治療実績98% | ||
デメリット | 服用中は献血不可 |
プロペシアはフィナステリドを有効成分とする男性型脱毛症(AGA)治療薬です。
米国メルク社が開発し、日本ではMSD株式会社から2005年12月より発売されています。世界60カ国以上で承認されている薬剤で、日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)でも推奨度Aランクとなっており、現在もっともスタンダードなAGA治療薬です。
プロペシアは、抜け毛を予防する有効成分「フィナステリド」を主成分とするAGA治療薬です。
プロペシアは、薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を促す「5αリダクターゼⅡ型」の働きを阻害し、髪の毛の成長を促す作用があります。また、頭皮への男性ホルモンの作用を抑え、脱毛を抑制する効果も持っています。
プロペシアは、基本的に女性の脱毛症に推奨されていません。また、割って飲んだ場合の有効性・安全性は確認されていません。錠剤は割らずに、1錠そのまま飲むことが大切です。
1日1回1錠を毎日服用してください。食事の影響は受けませんのでご自身の飲みやすいタイミングで服用してください。
開始から3ヵ月程度の連日投与で早い方だと抜け毛が減少し、生え際のうぶ毛が増加するなどの効果が発現しますが、通常は効果が確認できるまで6ヶ月間の連日投与が必要となります。改善の程度には個人差がありますが、1年~3年続ける事で多くの人が抜け毛の進行が止まったと感じるようになります。
AGA(エージーエー)の主な原因物質は男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)です。DHTはテストステロンが5α-還元酵素によって変換され生成されます。このDHTが毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体と結合すると、成長期にある毛髪に対して退行期及び休止期に移行する信号が出されます。その結果、退行期の細い毛髪となり毛髪が長く太い毛に成長する前に抜けてしまうので、毛髪が薄く、細く、短い毛になってしまうのです。プロペシア(フィナステリド)は、AGAの原因であるDHTを生成するのに必要不可欠な5α-還元酵素を阻害することでDHTの生成を抑制します。これにより成長期が長くなり細くなった髪の毛にコシが出たり、休止期にある毛穴からの毛髪も成長しAGA改善の効果が期待できる薬剤です。
国内での臨床試験の結果、4.0%(安全評価対象276例中11例)に副作用(臨床検査値異常変動を含む)が認められています。主な症状はリビドー(性欲)減退1.1%(3例)、勃起機能不全0.7%(2例)等でした。性欲減退についてはプラセボ(偽薬)服用群とで有意差は認めませんでしたので過剰な心配は必要ありません。 まれに、食欲不振、全身倦怠感(肝機能障害)の症状があらわれる可能性がありますので、異常が認められた場合は投与を中止するなどの処置が必要となります。
フィナステリドやミノキシジルの服用、AGA ドクターズカクテルなどのAGA・薄毛・育毛治療を開始してしばらくすると(治療開始2週間から6週間ごろに多くみられる)、『初期脱毛』と言って普段よりも脱毛症状が進行したような抜け毛がある場合があります。これは、AGA(エージーエー)によって発毛のサイクルに異常があった状態が、薬の効果で正常に戻り、そのため一時的に毛の退行期が重なることによるものです。薬の効果が出ている証拠ですのでご安心下さい。また全員に初期脱毛が起きるわけではありません。
A 服用することで抜け毛を抑制し、細く短い髪の毛から太く長い髪の毛に毛質改善する効果があります。
A プロペシアの適応症はAGA(男性型脱毛症)です。主に前頭部や頭頂部から進行する薄毛に対して効果があります。円形脱毛症や抗がん剤治療による脱毛の症状では服用しません。
A 発毛効果を実感するためにも6ヶ月~2年以上の継続した服用が望ましいです。
A 増えません。1週間などの超短期間での発毛を実感できる治療はありません。プロペシアは開始3ヶ月から産毛の増加などが見られます。根気強く継続する事が効果的なAGA治療に繋がります。
A AGA治療は複数の薬剤を用いた多角的な治療を推奨します。ミノキシジルを併用することで単剤より高い発毛効果が期待できます。
A 女性と20歳未満の男性に対して処方ができません。特に女性の場合は投与によって男児の性器形成に発育異常をきたす恐れがあります。薬剤の成分が経皮吸収される恐れがあるため、触れてもいけません。
A 性欲減退、勃起不全、射精障害を引き起こす可能性が知られていますが、これら副作用はプラセボ群と有意差が認められていません。ごくまれに重篤な肝機能障害を起こす事が知られているため、強い倦怠感を覚えた際は一度服用を中断し医師へご相談ください。
A 服用自体が妊活に影響を及ぼす可能性はほとんど無いといわれています。念のため、副作用などの可能性を考慮して妊活中は休薬することが望ましいです。
A 通信販売や個人輸入で販売されている薬品は偽造品の可能性や品質の保証がなされていないものがほとんどです。
副作用などのリスクなども懸念されるため、必ず病院や専門のクリニックで医師に処方してもらう必要があります。
A 1日1回1錠を時間を決めて服用してください。飲み忘れによる効果の低減が認められる場合がありますので、注意が必要です。またプロペシア服用中は前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値が1/2程度まで減少します。健康診断等の際は予め担当医へプロペシア服用中である旨をお伝えください。