フィンカーはフィナステリドを主成分とする前立腺肥大症薬として開発されました。フィナステリドはMSD社が開発したプロペシアの主成分です。プロペシアは薄毛治療薬で、いわゆるAGA治療薬と呼ばれるものです。通常1mgで服用しますが、飲み薬のため簡易で続けやすく効果も98%以上と高いため人気があります。同一の成分であるフィンカーの用量は5mgで一般的なフィナステリド製剤の1mgの5倍です。効果が5倍あるわけではなく分割することで安価になるようになっているのがフィンカーの魅力です。フィンカーを服用することでAGAの原因であるDHTを作り出す酵素5αリダクターゼⅡ型を阻害し薄毛を改善します。前頭部、頭頂部、または前頭部から頭頂部にかけて薄毛の場合はAGAを疑います。薄毛のほとんどがAGAといわれており、原因であるDHTが薄毛部位の頭皮から高濃度に検出されます。DHTが髪の毛の成長サイクルを乱すことで髪の毛がしっかり育たなくなり、一旦AGAになると薄毛が瞬く間に進行していくため早めのケアが必要です。
商品名:フィンカー(Fincar)
有効成分:フィナステリド(Finasteride)
用量:5mg
製造・販売・国名 Cipla社(India)
フィンカーを服用することで髪の成長サイクルが改善されます。このサイクルをヘアサイクルと呼び、成長期(前期、中期、後期)、退行期、休止期に分けられます。このうち成長期は2~6年、退行期が2週間、休止期が約80日といわれています。髪の毛は毛母細胞の細胞分裂が活発になることで成長していきます。成長期の2~6年で髪の毛は根をしっかり張って丈夫な毛を生やす土台ができています。
しかし、AGAの原因DHT(ジヒドロテストステロン)が生成されるとヘアサイクルの成長期が3ヵ月~1年ほどに短縮させられます。DHTはヘアサイクルの短縮の他にも、皮脂の分泌、前立腺肥大といった作用を引き起こします。
DHTのメインターゲットは毛母細胞でその働きを低下させてしまいます。毛母細胞は毛根に存在し髪の元になる細胞で、分裂を繰り返すことで角化した髪の毛が生まれていきます。毛母細胞の細胞分裂が阻害されてしまうとヘアサイクルの成長期前期あたりで成長がとまってしまい、髪の毛が成長しないばかりか新しい毛が生えてこなくなってしまいます。
この髪に悪影響を与えるDHT(ジヒドロテストステロン)は、精巣にあるテストステロンという男性ホルモンが様々な影響から毛根の毛乳頭にある5αリダクダーゼと結合して生成されます。フィンカーの有効成分フィナステリドは5αリダクダーゼⅡ型を抑えることでDHTの生成を阻害し、ヘアサイクルを正常化させる働きがあります。
フィンカーを分割して服用することで、服用後半年でほとんどの方に発毛効果が見られ、服用1年間では98%、服用2年間では99%の方に生え際、前頭部~頭頂部に発毛効果が期待できます。
またフィンカー5mg錠を1日1回服用することで前立腺肥大による排尿障害に対する治療効果が期待できます。
5αリダクダーゼⅡ型は頭頂部から前頭部の毛乳頭に存在しておりこれはAGAの適応と同じのためほとんどのAGAで改善効果がありますが、5αリダクダーゼにはⅠ型もあり側頭部、後頭部の皮脂腺に存在します。5αリダクダーゼにはⅠ型とⅡ型を抑えるにはデュタステリド製剤が有効で、フィンカーなどのフィナステリド製剤よりも強い脱毛抑制効果があります。
フィンカーを4分割ないし5分割し、1日1錠毎日服用します。飲み忘れ時に翌日2錠服用するのはやめて必ず1日1錠を順守しましょう。
Cipla社ではフィンカーの他にもフィナステリド製剤を製造しておりフィンペシア1mg錠の販売をおこなっています。Cipla社は世界各国でジェネリック薬品を販売しているグローバル企業です。フィナステリドは日本国内で最初に承認されたのがMSD社のプロペシアでした。プロペシアには0.2mg、1.0mgの2種類がありMSDの臨床データでは0.2mg、1.0mgの副作用に関して差がほとんどありませんでした。効果に関しては1.0mg錠の方が高いという結果が認められています。そのため通常0.2mgとされていますが、1mg錠の処方が主流となっています。
また臨床試験では1.0mg錠と5mg錠を比較した際、発毛効果があまり変わりませんでした。つまりフィンカー5mgを服用しても効果に差がないということになります。フィナステリド製剤は1日の摂取量を多くしたからといって、効果が大きくなるわけではありません。フィンカーはプロペシアと有効成分などは同様のため効果、効能、副作用に関しても同様です。
フィンカーの副作用は男性機能の低下で勃起不全、性欲減少、精液減少などが挙げられますが、発現の可能性は4%と低値です。性欲減退についてはプラセボ群との有意差がなかったとの報告がなされており、AGA治療薬の服用とは無関係にED症状を発症していた可能性も否定できません。その他に肝機能低下、女性化乳房、抑うつ状態、食欲不振などがあります。フィンカーはホルモンに関して作用するためこういった副作用がでてくる可能性があることを知っておきましょう。このようにデリケートな副作用をもつフィンカーなどのフィナステリド製剤は専門の医師の指導の下安全に服用することがのぞまれます。
フィンカーを女性が触れてはいけません。特に妊娠中の女性が触れると胎児の性器形成に問題が出る可能性が指摘されています。これはアカゲザルを用いた動物実験で判明したもので人間で実際に起こったという例はまだありませんが、サルとはいえそういうデータがあるため取り扱いは特に注意が必要です。フィンカーは5mgと分割して治療するには安価でいいのですが上記の理由により分割などはしないように国内メーカーのHPなどでは表示されています。また献血もできないのは同じ理由からです。女性に輸血した場合に問題が起きる可能性がありますので、フィンカーを服用している場合の献血はやめましょう。
フィンカーは国内で流通しておらず一般的には購入できません。フィンカーの成分フィナステリドは国内でも特許がきれておりAGA専門のクリニックで処方が可能です。それでもフィンカーを購入したい場合は直接タイに購入に行くか、個人輸入代行で販売されているものを購入することになります。個人輸入の問題はメーカーが本物かどうかわからない、ネットの購入のため個人情報が漏れる恐れがある、偽物や粗悪品が混ざる可能性があるといったリスクが大きいことが挙げられます。2chや口コミで人気・評判が良くても必ずしも安全であるとは言い切れません。
フィンカーなどフィナステリドは国内で流通しているため個人輸入でリスクを冒す必要があるのかどうか甚だ疑問ですが、安心・安全に購入するには医療機関(病院やクリニック)、特にAGA専門クリニックで医師の指導のもと処方を受けることが確実です。ユナイテッドクリニックではあなたの薄毛・AGAの状態にあったAGA治療薬を適切に処方いたします。購入費用は薬代のみでそれ以外に料金はかかりませんのでご安心ください。