「服用するだけで効果がある」、ED治療に革命を起こしたファイザー社が製造販売するバイアグラは今日では多くの製薬会社から後発医薬品(ジェネリック)が販売されており、価格の低さから人気があります。
今回はランバクシー・ラボラトリーズ社(Ranbaxy Laboratories Ltd.)が製造販売するカベルタについてお話します。
カベルタ
カベルタ(Caverta)とはインド・ハリヤーナー州に本社を置くランバクシー・ラボラトリーズ社(Ranbaxy Laboratories Ltd.)が製造販売するバイアグラと同一の成分(シルデナフィル)を持つジェネリック医薬品です。
同社はシアリスジェネリックであるフォーゼストや、同じくバイアグラジェネリックであるエリアクタも製造販売しています。なぜ同じバイアグラジェネリックであるカベルタとエリアクタを一つの商品ラインナップとしないのかは不明です。
カベルタは丸みを帯びた三角形型のピンク色の剤型が採用されています。カベルタには50mg錠と100mg錠の2用量があります。同社が製造する他バイアグラジェネリックであるエリアクタは100mg錠のみの取り扱いということから、普段50mg錠の服用に慣れている方はカベルタを選択するといいでしょう。
ランバクシー・ラボラトリーズ社とは
ランバクシー・ラボラトリーズ社とは、インド・ハリヤーナー州に本社を置く主に後発医薬品製造販売で知られる製薬会社です。1937年に日本の塩野義製薬株式会社の現地販売代理店としてスタートした同社は、1961年には自社製品の製造販売にも着手し、1973年には株式公開もされています。
2008年には国外のジェネリック医薬品市場の開拓を目指す第一三共株式会社により吸収合併されたことが大きな話題となりましたが、その後は同国内の製薬会社であるサン・ファーマ社に吸収合併されています。吸収後も製薬や公式サイトが残っていることから、一子会社として存続しているようです。
カベルタの効果・副作用・服用方法
カベルタはバイアグラと同じくシルデナフィルを有効成分としたPDE5阻害薬に分類されるED治療薬ということから、効果・副作用・服用方法も同一のものとなります。
シルデナフィルには、陰茎周辺部の筋肉をゆるめ、陰茎の海綿体へと血液を流入させることで勃起を促す作用を持つ、生体内に存在する天然の血管拡張剤ともいえる環状グアノシン一リン酸という物質を分解し、勃起を鎮める働きを持つPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素の働きを抑える作用があります。
この作用により環状グアノシン一リン酸の濃度が一定に保たれることで、陰茎海綿体への血流も保たれ勃起不全の症状が改善されると考えられています。
カベルタはバイアグラと同様の副作用が起こる可能性があるでしょう。
主に知られているものには頭痛、ほてり、鼻づまりといったものがあります。これらはシルデナフィルの作用により各所の血流量が増加することで起きると考えられています。また個人差や全く起こらないといった方もいらっしゃいます。
カベルタの服用方法としては性行為の30分から1時間ほど前の空腹時にコップ一杯程度の少し多めの水で服用することが適切でしょう。
シルデナフィルは胃の内部に未消化の飲食物、特に脂っこいものが残っている場合は服用しても体内への吸収が阻害され思ったような効果が出ない可能性があります。
必ず空腹時に服用するように心がけ、またできる限り飲酒も控えたほうがいいでしょう。
効果は最長で6時間程度持続します。
カベルタ処方
カベルタは現段階では国内で承認の下りていないバイアグラジェネリックということから、多くの医療機関では処方されていません。
未承認医薬品は個人輸入通販でも購入できますが、医師の診察の介在しない医薬品の処方・使用は持病等によっては思わぬ副作用が現れる可能性もあることからお勧めはできません。
カベルタは海外からの安全な流通路を持ち輸入し、関係役所の許可を得て処方している正規医療機関で医師の診察の下で購入し使用しましょう。
カベルタまとめ
①製造販売はランバクシー・ラボラトリーズ社
②有効成分はシルデナフィル 50mg錠と100mg錠の2用量
③服用に関していくつかの禁忌があることから、医療機関を受診し処方してもらいましょう
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記事監修
- 2008年
- 久留米大学医学部医学科卒業
- 2008年~
- 福岡大学病院にて卒後臨床研修後、同大学医学部形成外科に入局 (2017年3月退局)
- 2011年
- 山口県済生会下関総合病院形成外科
- 2012年
- 新小文字病院形成外科
- 2013年
- 福岡大学大学院生体制御系専攻入学(2017年3月修了)
- 2014年~
- 正樹会佐田整形外科病院形成外科
- 2016年
- 九州中央病院形成外科
- 2017年4月
- ユナイテッドクリニック福岡博多院院長就任