カマグラゴールドは安全？

コラム

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2018.03.07

バイアグラのジェネリックとして知られている、「カマグラゴールド」という薬剤があります。これは、アジャンタファーマ社から出ているED治療薬で、日本でも輸入で手に入れて服用している方がいらっしゃるようです。カマグラゴールドは服用しても問題ないのか、バイアグラとどのような違いがあるのかについてお話していきます。

カマグラゴールドとは

カマグラゴールドは、ED(勃起不全)治療薬として有名な「バイアグラ」のジェネリック医薬品です。ジェネリック医薬品の製薬メーカーとして世界的に認知されている「Ajanta Pharma Ltd(アジャンタ・ファーマ社)」において製造・販売されており、アジャンタ・ファーマの薬剤は現在、インド、アフリカ、バルト三国、中東、東南アジアの30以上の新興国において利用されています。1973年に創業で、6500人に及ぶ従業員数を雇用しており、「アルテファン」という抗マラリア薬においてはWHOでも使用実績がある医薬品です。

カマグラ以外のED治療薬でいうと、レビトラジェネリックの「バリフ」、シアリスジェネリックの「タダリスSX」などが広く知られています。

カマグラの種類

カマグラにはカマグラゴールド以外にも、早漏治療薬として処方されるダポキセチンとシルデナフィル(商品名：バイアグラ)を配合した「スーパーカマグラ」、ラムネのように口の中でとけて水なしで服用できる、口内崩壊錠「カマグラPOLO」、「カマグラチュアブル」、「カマグラ発砲錠」、ゼリータイプの「カマグラゼリー」など、より生活に身近な医薬品になるよう、工夫された商品作りがなされています。

いずれも日本においては市販されていないものですが、日本においてもこのように飲みやすさに重点を置いたED治療薬の開発がされています。

シルデナフィルOD錠50mgVI「トーワ」

シルデナフィルトーワは東和製薬で製造・販売されているバイアグラジェネリックです。OD錠とは「Oral Disintegration」の略称で、「口内崩壊錠」と訳されます。水なしで服用できるレモン味とコーヒー味の2種類があり、OD錠の製造を得意とする東和製薬らしい薬剤になっています。

バイアグラODフィルム25・50mg

バイアグラを扱う先発品メーカーであるファイザー社からも、新しい形態のバイアグラが発売されています。これはシルデナフィルトーワ同様に「OD」のフィルムの製剤になっており、水なしで服用できる点に加え、フィルム状のため財布やポケットなどに携帯できる持ち運びやすい形態になっています。

カマグラゴールドの効果

カマグラゴールドには50mgと日本にはない100mgの規格の２つがあります。「バイアグラジェネリック」になりますので当然バイアグラと同等の効果が得られますが、日本では市販されていない100mgの効果はあまりよく知られていません。バイアグラの試験の結果から効果を見ていきましょう。

これは、バイアグラの25mg、50mg、100mg、150mgを服用した際の血液内の成分の濃度をまとめたものです。「Tmax」というのがもっとも血液内の濃度が高くなった時間で、一目でわかるようにいずれも約1時間であることがわかります。また、3時間程度で血中の濃度が半分になる半減期を迎え、その後も緩やかに消失していきます。つまり服用後1～3時間後にバイアグラの効果が表れやすいと言えます。

バイアグラ100mgは50mgと比較して、最も濃度が高まる時間の血液内の濃度(Cmax)が倍以上となっており、よりパワフルな効果が期待できます。一方で効果時間には大きな差はでないと考えられます。

バイアグラの規格は日本では50mgまでしか承認が得られていません。これは日本人の体形には50mgで十分効果が期待できると見込まれていたこと、承認に必要な試験が十分でなかったことなども考えられますが、アメリカやヨーロッパでは100mg錠の服用が般的で普通に処方されているのです。

カマグラゴールドの副作用

カマグラゴールドの副作用も、バイアグラと同様のものが同様の頻度で出ます。50mgから100mgに容量を増やす場合は、すこし頻度が上がる可能性もありますが基本的には同じと考えていただいて問題ありません。

バイアグラの添付文書から再審査終了時の使用成績調査から見ていきましょう。

“バイアグラ錠の市販後の使用成績調査3152例(再審査終了時)において、166例(5.27%)に副作用又は臨床検査異常値が認められた。主な副作用又は臨床検査異常値は、血管拡張(ほてり、潮紅)97例(3.08%)、頭痛34例(1.08%)、動悸13例(0.41%)糖であった。”
(以上添付文書より抜粋)

となっています。バイアグラを含めたシルデナフィル製剤においては、最初に挙げられているように血管拡張作用によるほてり、頭痛などの副作用を訴えられる方が多いのが特徴的です。ロキソニンなどの頭痛薬とバイアグラの併用は特に問題ありませんので、どうしても我慢できない場合は併用することも一つの方法です。

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