AGAは男性ホルモンだけが原因ではない

コラム

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2017.11.30

ご存知の方も多いかと思いますが、AGA（AndroGeneticAlopecia:男性型脱毛症）はその名が示す通り男性ホルモンであるテストステロンが変化したDHT（ジヒドロテストステロン）が毛髪の成長サイクルを乱す事によって引き起こされます。そしてプロペシア（フィナステリド）やザガーロ（デュタステリド）といったAGA治療薬はテストステロンをDHTに変化させる還元酵素である5αリダクターゼの活動を阻害する事でDHTの生成を抑え、乱されていたヘアサイクルを正常に戻す事でAGAを改善、抜け毛を減らしコシのある健康な毛髪が生えてくるのを助けます。

では、AGA治療薬だけを飲んでいればどんな生活をしていても安心なのでしょうか？

確かにAGAの大部分の直接的な原因は遺伝などに伴う男性ホルモンではありますが、実はAGAを助長させてしまう要素というのは日常の様々な部分に潜んでいます。AGA治療薬の服用の他に、我々はどのような事に気を付ければ良いのでしょうか？今回はその様な話をさせて頂こうと思います。

AGAリスク　①煙草

まずAGAを助長するものとして喫煙が挙げられます。煙草に含まれているニコチンは血管を収縮させてしまう効果があります。例えばリアップなどに含まれる発毛成分であるミノキシジルが血管を拡張する事で毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化させることは有名でしょうが、これと逆の事をしていると思えばどれだけ毛髪に悪いかはご理解頂けると思います。また煙草は肝臓にも負担をかける為、肝機能が低下してしまえば髪の毛に必要な栄養素を生成する力も失ってしまいます。
ハーバード大学の公衆衛生学部が行った実験においては、喫煙者は非喫煙者に比べAGAの原因となる男性ホルモンDHTの値が13%も多かったというデータもあります。こちらは喫煙の本数やタール量までは明らかにされていない為明確な因果関係を示すものではありませんが、喫煙とAGAは浅からぬ繋がりがありそうです。

AGAリスク　②アルコール

煙草に続きアルコールもAGA治療とは相性が悪いです。こちらは煙草とは違い、適量であればAGAを進行させる程の影響はありません。ですが、アルコールを分解するのは先程も挙げた肝臓であり、負荷をかける事は髪の毛にも悪影響を及ぼす事、アルコールを分解する際には髪の毛の原料であるシステイン、メチオニンというアミノ酸を使用してしまう事などの点から過度なアルコールの摂取は健康な髪の毛が生えてくるのを阻害してしまう原因になります。またアルコールは一度分解されるとアセトアルデヒドという物質になるのですが、このアセトアルデヒドはDHTの生成を促す作用がある事が分かっています。AGA治療をする上ではアルコールも過剰に摂取するのは控えた方がいいでしょう。

これらの他にも疲れやストレス、睡眠不足による自律神経の乱れは内臓に負荷をかける事もある他にも血管の収縮も促しますし、ホルモンバランスも崩れるのでAGAを悪化させる要因になります。当然ですが食生活も乱れていては髪の毛を作る栄養素が足りず健康な髪の毛を作る事はできません。より効果的なAGA治療を目指すためにも、今一度自分の生活習慣を見直してみるのはいかがでしょうか？
（※今回は生活習慣におけるAGAリスクについてお話ししましたが、AGAの最も大きな原因が男性ホルモンである事には変わりなく、生活習慣だけで改善を目指すのは非常に難しいというのが現状です。ザガーロ、プロペシア、ミノキシジルといったAGA治療薬の服用が主な治療にはなりますので、服用の上で生活習慣についてもご実践頂く事をお勧め致します。）

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