早漏治療薬とED治療薬の併用は可能？

コラム

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2017.11.26

現在、日本の潜在的なED患者の数は約1200万人にも及ぶといわれています。そして、ED患者の3人に1人が早漏症を合併するといわれています。このことから、EDと早漏両方の症状を抱えている方は日本に約400万人もいると推測でき、とても多くの男性を悩ませていることになります。これらの症状を改善させるために、早漏治療薬やED治療薬の服用を考える方も多くいらっしゃると思います。その時に気になるのが、早漏治療薬とED治療薬の併用は可能か？という点ではないでしょうか。早速、答えを申し上げますと、「可能です。むしろ早漏治療薬とED治療薬は併用をお勧めします。」

EDと早漏症

まず、EDと早漏症が合併する理由について触れておきます。ほとんどの場合、EDによる勃起の硬さ不足が引き起こす感度上昇が短い時間での射精につながっています。また、普通の刺激では勃起の維持ができないために、陰茎へ過剰な刺激を与えてしまうことが射精時間短縮につながっている場合もあります。このことから、早漏治療のためにはEDの症状を改善していくことが必要であることがわかります。

それぞれの治療薬

ED治療薬には、バイアグラ（有効成分：シルデナフィル）、レビトラ（バルデナフィル）、シアリス（タダラフィル）といったものがあります。有効成分は異なるものの、これらは全て、血流の改善を促し、陰茎海綿体を満たす血液量を増加させることでEDの改善に作用します。EDの症状が改善することで、陰茎の感度も鈍くなりますし、過剰な刺激を与えて勃起を維持しようとすることは必然的に少なくなります。これだけでも早漏症の改善につながりますが、やはり高い効果を求めるには早漏治療薬を服用しなければなりません。
早漏治療の唯一の適応薬として「ダポキセチン」というものがあります。この薬は、脳内のセロトニンという物質に作用し早漏を治療する効果があります。日本における早漏症診断の条件に「陰茎を膣に挿入後2分未満で射精してしまうこと」という項目があるのですが、ダポキセチン服用後は平均射精時間が3～5倍になるというデータがあるため、ほとんどの早漏症患者が時間的な面では早漏を脱出できることになります。世界的にも非常に人気な薬であり、効果は確かなものなので早漏にお悩みの方は服用を強くお勧めします。
ED治療薬で勃起の硬さを維持し、同時に早漏治療薬（ダポキセチン）を服用することで早漏への対策はとても効果的なものになるはずです。また、硬い陰茎と延長された射精時間でご自身のみならず、パートナーの満足度も高まることでしょう。

併用禁忌薬

さて、薬には併用してはならない薬（併用禁忌薬）があるのですが、ダポキセチンとED薬は既にお話ししたように併用が推奨されるものです。ED治療薬の併用禁忌薬としては、主にニトログリセリン系の硝酸剤（狭心症の薬）、アンカロン、アミオダロン塩酸塩（不整脈の薬）などがあり、細かくは薬の種類によって変わってきます。また、ダポキセチンの併用禁忌薬としては、抗うつ剤や抗精神剤、抗真菌薬などがあります。
以上、それぞれ併用禁忌薬があり該当する方は服用に注意が必要ですが、ED治療薬と早漏治療薬（ダポキセチン）の2剤については併用が推奨されるものです。ED、早漏症でお悩みの方は一度医師による診断を受けていただき薬による治療を行うことをお勧め致します。

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