ノキシジル

ノキシジルとは男性型脱毛症の治療薬のミノキシジルの種類の一つです。ミノキシジルは世界で初めて認められた男性型脱毛症の治療薬で1992年からある薬剤です。男性型脱毛症はAGAと表記される薄毛のことで日本人の1000万人以上がAGAで悩んでいるというデータもあります。薄毛を改善するには認められた薬剤を使用しなければ効果は見込めません。薄毛治療は医療の分野で確立されており日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドラインにおいて「行うよう強く勧められる」のAランクに指定されているのはミノキシジル、フィナステリド、デュタステリドの3種類のみです。ノキシジルはミノキシジルタブレットのジェネリック医薬品で効果・効能などはミノキシジルタブレットと同様です。ミノキシジルは血管拡張効果があり栄養が髪の毛の毛根まで行き届くようになるため発毛するといわれています。

ノキシジルとは

ノキシジル（Noxidil）

ミノキシジルは元々高血圧治療薬として1960年代に現在のファイザー社（旧アップジョン社）が研究していたところ副作用として多毛の効果がみられたため改めてAGA治療薬として開発が進み1980年代外用薬Rogaineが世界で初めてAGA治療薬としてアメリカのFDAに認められ販売が開始されました。ファイザー製薬はその後内服薬のミノキシジル”ロニテン”の販売も開始しています。外用薬に比べ内服薬のほうが薬効成分を効率的に吸収させ、体の内側から作用を発揮するため強力な発毛作用で知られています。ノキシジルはこのロニテンのジェネリック薬品です。ミノキシジルの内服薬ミノキシジルタブレットは日本では未認可です。

ノキシジルの作用

ノキシジルの効果は圧倒的な発毛作用です。薄毛で悩む方の多くがAGAといわれており、前頭部～頭頂部、またはその両方の薄毛が進行していく状態です。AGAの原因はDHTというホルモンで毛母細胞を委縮させて、髪の毛の成長サイクルを乱れさせることで急速に脱毛が進行していきます。DHTはジヒドロテストステロンと呼ばれる活性型のホルモンで自然には存在しません。精巣に存在する男性ホルモンのテストステロンが毛根の毛乳頭にある5αリダクターゼと反応することで生成され薄毛を進行させます。ノキシジルの有効成分ミノキシジルを服用することで毛乳頭という髪の毛を作り出す部位が刺激され成長因子の分泌を促し、細胞分裂を増加させたんぱく質の合成を促進することで、ヘアサイクルの休止期の毛髪を成長期へと促し、初期成長期から後期成長期への維持作用で発毛を促進させます。

ヘアサイクルは大きく分けて成長期、退行期、休止期を繰り返して生えて、抜けて、生え変わるを繰り返します。休止期は約80日ほどで、成長期が約2～6年、退行期が約14日といわれています。このうち成長期は前期、中期、後期に分かれており後期にかけて毛包が大きくなり深く毛根が育つことで抜けにくい髪の毛が育っていきます。AGAではこの2～6年の成長期が1ヵ月～1年未満に短縮されてしまい、短く、弱い、色素の薄い毛が大量に脱毛していきます。ノキシジルの血管拡張効果で毛母細胞が刺激されヘアサイクルの改善効果も期待できます。

ノキシジルの効果

ノキシジルの効果を感じ始めるのはおおよそ半年くらいの継続服用が必要です。ミノキシジルの外用薬5％のデータによると早い人で治療開始4週目から効果があらわれはじめ、6カ月目には90％以上に発毛効果があらわれ、1年経過で95％以上で発毛効果があり、軽度改善が優位に著明改善へと変化しています。これは外用薬のデータで内服薬のしっかりしたデータではないのですが外用薬よりも強力な発毛効果が知られているミノキシジルタブレットはこのデータよりも早く、強い効果が期待できます。髪の毛は年単位で育ちますのでおよそ半年でも産毛が確認できる程度です。続ける事が発毛への近道ですので一日一回ノキシジルを継続服用することが効果を早めます。

ノキシジルの副作用

ノキシジルをはじめミノキシジルタブレットは日本国内での認証がなされていません。これは副作用が関係しているといわれています。外用薬は1999年に認可されたのですが内服薬のミノキシジルは反射性高血圧や多臓器不全といった症状がみられたため厚生労働省が認めていないという情報もあります。ミノキシジルタブレットは必ず医師の診察のもと処方を受け正しく服用することがのぞましい薬剤です。知られている副作用として、血圧の低下、倦怠感、眠気、などが主にあります。また肝障害や腎障害の方は服用することができません。ノキシジルは前身の毛細胞に効果がでるため全身の多毛症状がみられることがあります。初期脱毛という服用初期に古い毛髪が新しい毛髪に押し出されて脱毛するという症状もありますが、薬剤が効いている証拠です。退行期の毛が大量に抜ける事で成長期の毛が大量に生成される準備だと思ってください。

ノキシジルを購入するには

ノキシジルの購入は海外に旅行などで行った際に現地で直接購入するか、個人輸入での購入があります。ノキシジル通販で検索すると色々な個人輸入サイトがでてきます。本物も取り扱っている優良な業者もある一方で悪徳な業者も同じように存在し見分けるのはとても難しいのが現実です。輸入薬剤の6割強が偽物だったというデータもあり厚生労働省もHP上でインターネット通販、インターネット個人輸入に関して注意喚起しています。思わぬ事故にあったり、偽物であってもすべて自己責任となり救済制度などが利用できません。ノキシジルなどのミノキシジル製剤は流通経路のしっかりした専門の医療機関を受診し用法・用量を守って安全に治療することがのぞましいといえるでしょう。