リアップ
リアップはミノキシジルを主成分とした発毛剤・育毛剤の名前です。リアップx5プラスローションやリアッププラス、リアップリジェンヌ、リアップジェットなどの種類があります。リアップの発毛効果は医学的に証明され、日本皮膚科学会からAGA治療に強く推奨されており、評価・評判の高いAGA薬です。リアップは男女で比較すると推奨される濃度が違い、男性は5%のミノキシジル(=リアップx5プラス、ロゲイン5%等)を、女性にはリアップ1%(女性用=リアップリジェンヌ)を推奨しています。
リアップは1999年、ロゲインの日本版として発売され、長期間の治療実績がある薬剤です。リアップの正しい使用方法(塗り方)は1日2回、1回1mlを頭皮に塗布します。1mlは頭皮全体にいきわたる十分な量です。頭皮全体に使用してください。リアップの発毛効果は98%の方に認められ、リアップが効かない方は約2%です。その場合はプロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)、ミノキシジルタブレットの併用等を専門医にご相談ください。リアップは頭皮への刺激など皮膚炎が主な副作用として知られていますが、頻度は5%と少なく、安全(安全性)の高い薬剤と言えます。そのためリアップは病院やクリニックなど医療機関での処方が必要ではなく、薬局で販売・購入できるOTC医薬品として取り扱われています。販売店などでは取り扱うことができません。また一般的にリアップの使用で初期脱毛は起こりません。
リアップの価格(値段)は市場価格で7,000円台と価格(値段)が高めです。そのためユナイテッドクリニックのようなAGA治療専門クリニックではリアップx5プラスではなくロゲイン5%を処方することが殆どで、当院では5%ロゲイン(フォーム)、5%ミノキシジルローションを4,000円台とリアップx5プラスと比べて安めの価格で処方しており、おすすめです。当院には、東京、埼玉、神奈川だけでなく、名古屋、大阪、神戸、福岡などから様々な地域から多くの方がご来院されています。
通販・個人輸入代行などで激安や最安(最安値)のAGA治療薬を購入されても誤った使い方をしていたり、偽物を購入して効かない場合もありますのでご注意ください。ネット通販や個人輸入代行などで購入されている多くが偽物という調査結果があり注意が必要です。厚生労働省も医療機関での処方を推奨しており、医療機関ではメーカー正規品や提携メーカーからの本物のミノキシジルを処方することが可能です。
リアップとは
「リアップ」は、新規承認の医薬品としては、日本で初めて、医療用医薬品を経ずに大衆薬として発売されたダイレクトOTC薬です。その効能・効果は、「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」で、「育毛」以外は共に日本で初めて取得した効能です。薬局で購入できる事とCMなどの効果により、AGA治療に興味がない方でも知っている日本製で最も有名なAGA治療薬でしょう。国内のネット(2ch・各レビューや個人サイトの体験・体験談)での口コミも多く、常に比較や評価されているAGA薬でもあります。
国産AGA治療薬「リアップ」正規品の販売メーカーは大正製薬で、用途に合わせて何種類か用意されています。リアップは、ミノキシジルを配合した壮年性脱毛症に有効な医薬品です。有効成分ミノキシジルは、FDA(米国食品医薬品局)がAGA治療薬の成分として最初に承認した成分で、OTC医薬品として90ヵ国で承認されています。髪が再び復活する願いを込めて「リアップ」と名付けられており、脱毛の進行を予防することを目的に、6ヵ月間の継続使用によって効果が得られるとされています。
ミノキシジルとは
ミノキシジル(Minoxidil)は1960年代にアップジョン社(現ファイザー社)が開発した、もとは血管拡張剤として開発された成分でした。しかし発毛効果があることが分かり、1980年代にアップジョン社が薄毛や脱毛症の治療用として2%のミノキシジル外用溶液をロゲイン(Rogaine)として販売しました。なお、ファイザーは世界規模でOTC事業をジョンソンエンドジョンソン(J&J)に売却したため、ロゲインの販売元はJ&J傘下のMcNEIL(マクニール社)に移管されています。
日本皮膚科学会の提唱するAGA治療ガイドラインでもミノキシジルは最高ランクのAランク(強く勧められる)で、その効果は医学的に証明されています。ミノキシジルにはリアップやロゲインのように頭皮に直接塗布するタイプの外用剤と、内服するタブレットタイプ(ミノタブ)の2種類があり、内服するタブレットタイプの方が発毛効果が高いことが分かっています。
リアップの効果
リアップは大きくミノキシジルの用量が1%のものと5%のものに分かれ、当然ミノキシジル5%配合の方が有意に効果を認めます。そのため、ここではミノキシジル5%配合のリアップX5のデータをもとにリアップの効果についてお話しします。またよりしっかりとした発毛効果を得たい場合はリアップとは作用機序の違うプロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)の併用やミノキシジル錠剤であるミノキシジルタブレット(ミノタブ)を併用することをおすすめします。
※4~12週(n=49)、16~24週(n=48)、28~40週(n=47)、44~48週(n=46)、52週(n=45)、評価終了時(n=50) n:被験者数
上記の表はリアップX5を被験者に長期投与(52週)した結果を医師が評価したものであり、4週間毎に、「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「悪化」の5段階の評価をしています。この表からも分かるように4週間後にはすでに軽度改善が見られるようになり、8週間後には被験者の1割以上に、12週間後には6割近くの被験者に軽度改善が見られました。24週間後、つまり約6ヵ月後からは「軽度改善」「中等度改善」「著明改善」をあわせて、実に9割以上に改善が見られ、さらに24週間後から「軽度改善」より「中等度改善」の評価の割合が高くなっていることが分かります。
上記の臨床データはリアップX5を使用した被験者の1?当たりの総毛髪数の変化をグラフ化したもので、使用開始4~24週間後まで4週ごとに、開始時と同一部位(1?)における毛髪数の変化を確認し、その増減数を示しております。4週間後では1.4本だった増加数が、8週間後では19.0本となり、24週終了時では開始時から21.8本増加していることがわかります。
上記の臨床データはリアップX5を使用した被験者の、1?当たりの40μm以上の太さの毛髪数の変化をグラフ化したもので、使用開始4~24週間後まで4週ごとに、開始時と同一部位(1?)における40μm以上の太さの毛髪数の変化を確認し、その増減数を示しております。4週間後では0.8本だった増加数が、8週間後では15.3本となり、24週終了時では開始時から25.6本増加していることがわかります。
※表などは大正製薬の公式HPリアップX5プラスの発毛効果データから引用
この表からも、リアップX5は発毛・育毛効果ともに効果的であることが分かります。ただし、ミノキシジル5%配合のロゲインやカークランド、ポラリスなどでも同様の効果が得られます。
リアップの副作用
リアップの副作用発現率ですが、142人中5.3%に副作用が出ており、主な副作用は接触皮膚炎2.0%です。リアップx5の副作用発現率は140人中8.7%で主な副作用は接触皮膚炎3.3%、湿疹3.3%、脂漏性皮膚炎2.0%でした。
リアップの使用上の注意点
下記に該当する人は、医師または薬剤師にご相談ください。
- 今までに薬や化粧品などによりアレルギー症状(発疹・発赤、かゆみ、かぶれ等)を起こしたことがある人。
- 高血圧、低血圧の人。
- 心臓又は腎臓に障害のある人。
- むくみのある人。
- 家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人。
- 高齢者(65歳以上)。
- 甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)の診断を受けている人。
リアップシリーズ一覧・ランキング
リアップはいくつかの種類に分かれています。ここでは2016年7月現在で発売中のリアップシリーズ一覧についての紹介です。
リアップ
成分(100mL中)
ミノキシジル1.0g
添加物:プロピレングリコール、エタノール
ミノキシジルを1%含んだ薬剤で1999年 2月26日 「リアップ」製造承認を収得し、同年6月3日に全国発売が開始されました。日本初の発毛・脱毛の進行予防が出来るという事もあり、発売当初は売り切れが続出したとの事です。しかし、有効成分であるミノキシジルが1%しか入っていないこともあり、ほとんどの人が発毛の効果までは得られませんでした。また、頭皮環境を整える成分が入っていないため、今では愛用者が少なくなってしまいました。
リアッププラス
成分(100mL中)
ミノキシジル 1.0g
パントテニールエチルエーテル 1.0g
トコフェロール酢酸エステル 0.08g
l-メントール 0.3g
添加物:カミツレ油、1,3-ブチレングリコール、クエン酸、エタノール
2008年1月21日に発売を開始されたリアップシリーズでは2番目に登場した製品です。ミノキシジル1%に加え、頭皮の環境を整える、パントテニールエチルエーテル(栄養を補給)、トコフェロール酢酸エステル(かゆみやフケの原因になる皮脂の酸化を防ぐ)、l-メントール(かゆみの軽減、清涼感)が配合されています。リアッププラスはこの3つの成分が特長で、毛包に直接作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって髪に生み出す力を与える成分、ミノキシジルに3つの成分をプラスしたことから、「リアッププラス」と名付けられたようです。1つ目は、頭皮を保護する「トコフェロール酢酸エステル」。2つ目は、爽やかで、心地よい清涼感を与える「l-メントール」。そして3つ目は、毛細胞に栄養を補給し、頭皮を健全な状態にする「パントテニールエチルエーテル」です。これら3つの成分とミノキシジルが相互に働きかけることにより、頭皮を健やかに保ちながら、新たな髪を生み出し、太くしっかりとした髪へ育んでくれるという触れ込みで販売されました。しかし、後に発売されるリアップジェットと同量の成分でありながら価格がリアップジェットより1000円ほど高いため、次第にリアップジェットを愛用する人が増えていきました。
リアップX5
成分(100mL中)
ミノキシジル5g
添加物:ブチレングリコール-3,1、ジブチルヒドロキシトルエン、リン酸、エタノール
2009年6月1日に販売されたリアップシリーズ初となるミノキシジル5%配合の育毛剤です。リアップ・リアッププラスに比べると段違いの発毛・育毛・脱毛防止の効果が見られるとして、購入する人が続出しました。
ミノキシジル5%製剤と1%製剤の発毛効果比較【医師の評価 (使用24週後)】
※リアップX5(n=140)、リアップ(n=142) n:被験者数
著 明 改 善: 密度の高い毛髪成長(薄くなった領域がほぼ完全に被われている。毛髪の密度は薄毛化していない領域とほぼ等しい)
中等度改善: 中等度の毛髪成長(薄くなった領域が、新発毛により部分的に被われているが、薄くならなかった領域に比べると密度は低い[容易に識別できる])
軽 度 改 善: 軽微な毛髪成長(明確な毛髪成長がみられるが、薄くなった領域をかなり被うということはない)
不 変: 可視的毛髪成長なし
悪 化: 毛髪成長の後退
ミノキシジル5%製剤と1%製剤の発毛効果比較【総毛髪数の変化 (平均値 差)】
n:被験者数 **リアップに比べ有意に増加(**:P
毛髪数の評価: 投与開始4~24週後(4週毎)に治験開始時と全く同一部位(1cm2)における毛髪数の変化を確認した。
※総毛髪数:非軟毛数と軟毛数の合計本数
※非軟毛数:太さ40μm以上の毛髪数
※軟毛数:太さ40μm未満の毛髪数
ミノキシジル5%製剤と1%製剤の発毛効果比較【非軟毛数の変化 (平均値 差)】
n:被験者数 *、**:リアップに比べ有意に増加(*:P
毛髪数の評価: 投与開始4~24週後(4週毎)に治験開始時と全く同一部位(1cm2)における毛髪数の変化を確認した。
※非軟毛数: 太さ40μm以上の毛髪数
※表などは全て大正製薬の公式サイトより引用
この資料からも分かる通りリアップX5はリアップよりも著明改善する割合が高くまた、発毛に優れていることが分かります。ただし、この商品はすでに製造終了しており、現在はリアップX5プラスローションが代わりに販売されています。
リアップリジェンヌ
成分(100mL中)
ミノキシジル1.0g
パントテニールエチルエーテル1.0g
トコフェロール酢酸エステル0.08g
l-メントール0.3g
添加物:1.3-ブチレングリコール、クエン酸、エタノール、ヒアルロン酸Na
2011年11月1日に販売を開始した、この手の育毛剤としては珍しい女性用の薬剤でミノキシジルを1%配合しています。リアップリジェンヌの特長は添加物にヒアルロン酸Naを使用したところです。女性の頭皮は乾燥しがちなため湿潤剤としてヒアルロン酸Naを採用しています。
リアップジェット
成分(薬液100mL中)
ミノキシジル1.0g
パントテニールエチルエーテル1.0g
トコフェロール酢酸エステル0.08g
l-メントール0.3g
添加物:カミツレ油、1.3-ブチレングリコール、クエン酸、 エタノール、DME(内容量100mL中には薬液67mL、噴射剤33mLを配合)
2012年12月3日に発売が開始された商品で、リアッププラスと同様に頭皮の環境を整える3つの成分が配合されています。こちらは頭皮に押し当てて使うジェット噴射製品です。リアッププラスと成分的には全く変わらないのですが、使い勝手の良さ、価格面から利用者の多い商品です。
リアップX5プラスローション
成分(100mL中)
ミノキシジル 5.0g
ピリドキシン塩酸塩 0.05g
トコフェロール酢酸エステル 0.08g
l-メントール 0.3g
添加物:セタノール、1,3-ブチレングリコール、ジブチルヒドロキシトルエン、リン酸、エタノール
2015年10月5日に販売された2016年現在、リアップシリーズで最も新しい商品です。従来のリアップX5にリアッププラスでも使用していた3つの成分、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントールを加え、さらに添加物を増やすことによってより頭皮環境をよくすることが可能になりました。メーカーの大正製薬の小売り希望価格は60mL(約1カ月分)で7,048円(消費税別)とロゲイン等に比べると少々お高い価格となっております。
ミノキシジル外用剤について
リアップx5プラスローション以外にも多くのミノキシジル外用剤が販売されています。
ロゲインとは
ミノキシシジルが配合された育毛剤では世界で最初に発売され、リアップの元となった医薬品です。リアップは大正製薬がジョンソンエンドジョンソンからロゲインの日本での販売権利を買い取り販売された商品であり、主成分も同じミノキシジルです。価格はロゲインと比較するとリアップの方が高く、これは広告費用の差によるものと思われます。ロゲインにはミノキシジルを2%含むものと5%を含むものがあります。2%は女性向けとして販売されており、またフォーム(泡)タイプは液ダレしにくいのが特徴です。
カークランドとは
カークランドはロゲインのジェネリック医薬品で、アメリカのKIRKLAND社(カークランド社)によって製造・販売されているミノキシジル外用剤です。リキッドタイプで頭皮の気になるところに塗布しやすいのが特長です。ミノキシジルは5%配合のみ販売しているようです。
ポラリスとは
ポラリスはアメリカの上場企業であるPolaris Research Laboratories社の外用ミノキシジルです。現在ポラリスのシリーズは、ミノキシジル含有濃度やその他の有効配合成分が異なる5種類がラインナップされており、口コミサイトなどでも効果が高いというレビューが非常に多くなっています。ポラリス社はAGA関連の研究機関として2009年に創立され、独自のバイオテクノロジー技術に栄養学、医学技術を混じえた最新鋭の研究施設を持つ企業です。
その独自技術、Liposphere(リポスフィア)テクノロジーを生かすことで、ミノキシジルを効果的に浸透させることが出来、頭皮の厚さや柔軟性の違いによる浸透遮蔽の影響が発生しににく、頭頂部だけでなく前頭部生え際などあらゆる部分の薄毛に効果的な改善効果を発揮すると言われております。
このポラリスには様々な容量があり、最大でミノキシジル16%配合のものまであります。
リアップの処方に関して
リアップx5プラスなどリアップシリーズは医師の処方がいらない第一類医薬品に該当するものなので、薬局などで購入することが出来ます。そのため、ユナイテッドクリニックではお取り扱いしておりません。リアップのもととなったロゲインやミノキシジル5%配合の外用剤などはリアップx5よりも1本2,000円以上安い価格で当院で取り扱っていますので、AGA治療(薄毛・育毛)でお悩みの方はご相談ください。当院ではミノキシジル外用剤だけではなく、プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)の処方を行っており、特にザガーロに関してはユナイテッド日本で最初に紹介したことで有名です。